ルさんちまんのBlog

エロ絵師「ル」がゲームを作るブログです
pixivへのリンク
ci-enへのリンク

カテゴリ: テキスト

今日は、やる気のないサボリ魔の僕に、どうやってゲーム制作をさせて完成まで持っていくかを書いていこうと思います。

まずは下の図をご覧ください。これは昔どこかで見た図をアレンジしたもので、僕のゲーム制作が進むにつれてやる気がどう変わっていくかを示した図です。
ya

僕は過去4作作ったんだけど、ほぼこの通りに推移しています。他の人はまた違うとは思うけれど、似てる部分もあるはず。

■ゲーム制作前
やる気が最も高いのは完成前でもなく、制作開始直後でもなく、ゲーム制作を始める前です。
実際に作り始める前は、シナリオの矛盾とか面倒なだけのシステムとか代わり映えしないHシーンだとかのマイナス面には気がつかないんですよね。さらにこの時はいろいろアイデアもあるし、なんか面白そうな気がしてきます! 僕は天才だっ、とか勘違いしちゃいます。
やるぞやるぞやるぞ!


■ゲーム制作序盤〜中盤

最初は作りたいものが沢山あるし、好きな作業を選べるのでやる気が高いです。
ゲーム制作ってたのしー! って感じです。
ただ、「思ったよりもやることが多いぞっ」と気づき始めて、徐々にやる気が下がっていきます。


■ゲーム制作中盤〜終盤
やりたい作業は順番に終わっていき、後回しにしていた、やる気が出ないけれど必須な作業をやる羽目になります。いわゆるうんこみたいな作業です。これが超絶にめんどくさく、やる気は底辺まで落ちます。
また、このゲームはつまらないのではないか? Hシーンがイマイチでは? 完成させたところで意味がないのでは? などと変なことを考えるようになり、手が止まってしまいます。


■ゲーム制作最終盤
もう少しで完成だ! と思うとやる気が出ます。マラソンでも、ゴールが近づいてくると楽になるじゃないですか、あんな感じ。この辺になると、もうクソゲーであったとしても関係なく、とりあえず終わらせようという気持ちになってきます。



=======================================
というわけでやる気は徐々に下がっていき、途中で0になります。こうなると、もう「好きだからやってます」だけでは作業ができません。
ではどうやってやる気0の状態を乗り切るかという問題があって、僕も試行錯誤してるんだけど、今までの経験でうまくいった方法を書いてみます。

目指す目標は、「毎日やる」です。週末にだけ長時間するよりも、毎日少しずつやったほうが効果的なのはゲーム制作に限らないですし。なので、サボリ魔の自分をいかにして毎日机に向かわすか、という問題に置き換えてみます。
ではレッツゴー!


1.時間を決める

僕は毎日、起きたら水を飲んで、コーヒーを入れたらすぐに作業を開始します。これが出社時間の直前まで。そして仕事から帰ってきたら、また時間を決めて作業します。
これがなぜうまくいくかというと、やる気というのは脳の側坐核というのが働くことで発生するんだけど、そのトリガーが「行動すること」なのです。
だから時間を決めることで、「ああ、時間だからやらなきゃ」って思わせて行動させ、やる気を出させるのです! やる気があろうがなかろうが、そう決めたからやるのです!

2.中途半端なところで作業を中断する

きりのいいところまで作業をしてはいけません。次に再開するとき、どの作業をするかを決定するという、頭を使う作業から始めないといけなくて、とても辛くなります。
プログラムを書いてるならエラーが出てる状態で、絵は描きっぱなしで終えるのです! 手が乗ってきた、というところで中断するのです!
そうすると、脳がタスクを待ち受けてる状態になって、翌日机に座るとその作業を完成させやすくなります。

3.すぐに作業を再開できるようにしておく
夜寝る時、PCの電源を落としてはいけないです。スリープ状態にして、すぐに起動できるようにしておくのです! そうしないと、Windowsの起動ロゴが出てる間にマンガやゲームを手に取るかもしれません。さらに言うと、マンガやゲームなどは段ボールに入れて押し入れの奥に入れておきましょう。やりたい行為をやりやすく、やりたくない行為をやりにくくするのですっ

4.作業をしていることが他人にわかるようにする
僕はゲーム制作でバージョン管理システムを使ってるんだけど、そうすることでゲームの更新履歴を、手伝ってくれてる人が見れるようになります。
すると仮に僕が2〜3日更新しないと、サボってることがわかってしまいます。
さすがに人に手伝ってもらってるのに、本人がサボってるとばつが悪すぎるので、強制力になります。
なお、このブログも僕のサボり防止の手段の一つです。



一方で、自制心に期待するとか、決意を新たにするなどは何の効果もないのでやめましょう。無謀なスケジュールを立てる(いわゆる締め切り効果に期待すること)、は効果がある場合もありますが、オススメしません。単純作業には効果がありますが、そうでない作業ではクオリティが落ちます。

他にいい方法があれば試してみるので、もしあれば教えてくださいっ。

面白いツイートがあったのでペタリ。 経験したことがないと、困難さを認識できないんですよね。僕も、富士山登頂ぐらいできるんじゃないかって思っちゃいますもん。山登りしたことないですけど。

ゲーム開発においては、絶え間なく発生するバグ、テストプレイしたらすごくつまんない、上がってこないCG、ゴミみたいなテキストは意味不明で書き直し必至、つぎはぎだらけで機能を追加するのが不可能なプログラム。モチベーションは急降下します。

それで、以前に意志の力で作業するための工夫を書きました。モチベーションはすぐになくなるため、意志の力に頼ることなるのですが、それを行うには工夫が必要ですよと。

でも多くの人はそういう工夫とかやらないと思うんですよね。だってそんなことしなくても出来ると思っちゃうから。エロCG用意したら、あとはテキスト書いてツクールの力を借りてゲームを組めば終わりだからねっ!!

……。



■簡単にできると思うと、成功率が下がる

この楽観視が落とし穴なのです。ゲームを作り始めるのはとてもいいことです。楽しいですからね。でも作り始める前に認識を改めておくことをお勧めします。

心理学者のガブリエル・エッティンゲンは、どういう人がダイエットを成功させるのかを調べました。そうすると、ドーナツを食べるのを我慢することが、「とても難しい」と考えていた人の方が、「簡単に我慢できる」と思っていた人よりも平均で11キロ減量に成功していました。とても大きな差です。簡単にできると思うと、困難に対して工夫をしなくなり、成功率が下がるのです。

でも、普通に考えると、ダイエットが簡単にできると思わないですよね。これだけダイエット本が出て、でも肥満者は増え続けてますし。でも、多くの人が簡単と思ってしまうことにも理由があるのです。


■僕たちは自信過剰である


スウェーデンの自動車ドライバーのうち90%が、自分は平均よりも運転がうまいと思っているという調査のことを知っているでしょうか? これは多くの人が自信過剰であることを示しています。

僕がもっと好きな話は「死んで天国に行けそうな有名人は?」という質問です。1位はマザーテレサでした。「では、あなたは天国に行けますか?」 と質問すると、マザーテレサは天国に行くと答えた人よりも、私は天国に行くと答えた人の方が多かったのです。

「なるほど、マザーテレサは確かに天国に行けるだろう。だが世界中でただ一人、マザーテレサよりも天国に行く確率の高い人物が存在する。それは……私だ!!」

……。

笑い事じゃないですよ! これは僕を含め、すべての人に関係することです。
この自信過剰が、プロジェクトの困難さを楽観視させてしまう要因の1つです。
たとえ周りのプロジェクトが延期してても、頓挫してても、自分だけはうまくいくと思ってしまうのです。「なぜなら、私は他の人とは違うからだ!!」


■ゲーム開発は困難であることを認識すれば完成率が上がる

というわけでまずは、僕たちは上位10%ではなく、だいたい平均くらいの能力だと認めましょう。こういうものは、経験を積めば徐々に上がっていくものです。そしてゲーム開発がエターなってる人が多い事実を鑑みて、僕たちのプロジェクトも前途多難だと認識しましょう。そのすると、その困難に対してどう対処するかを考えるはずです。

CGは上がってこないかもしれない、テキストは書き直しになるかもしれない、ネットゲーをしてしまうかもしれない、つまらないゲームになるかもしれない、メンバーともめるかもしれない。そういう困難が予想できれば不安が生まれ、それらの困難に対処するように行動するようになります。そうすれば極度の楽観視を抑えることができ、「ゲーム開発なんてヨユーーッスよ!!」という人よりもうまくいくでしょう。

極度の楽観視は害であり、そして僕たちは往々にして極度の楽観視に陥ってしまうのです。

 締め切りのない仕事は存在せず、それはゲーム制作でも同様です。

 しかし締め切りを決める際、僕たちは驚くほど見積もりが下手くそです。数時間で終わると思ったことが、丸一日かかったなんて話はざらにあります。デンバー国際空港は、自動手荷物処理システムの開発遅延により1年半遅れで、当初17億ドルと見積もられていた建設費は45億ドルになりました。恐ろしいですね。今回は、僕自身ができてるかは別として、完了させるための手法を一つ書きたいと思います。


 僕たちは計画を見積もる時、過去の経験や類似のプロジェクトからそれが予定通りに進まないことを知っているにもかかわらず、それが計画通りに進むと確信してしまいます。重要なので赤文字にしておきました。「計画錯誤」という名前が付いています。

 これは気をつけていても陥ってしまいます。これを読んでくれている方の中には、自分は大丈夫だと思っている人もいるでしょうが、過去のことをよーーーく思い出してください。「2、3日もあればできる」と言ったことはありますか? 進捗を「80%」と報告したことはありますか? それらはどうなりましたか?

 ……。

 さて、計画は予定通りには進まず、どこかのタイミングで見直す時がやってきます。困った。この場合、どうすればいいのでしょうか? 選択肢は限られています。

・延期する
・人を増やす
・クオリティを下げる
・仕様を削る

順番に見ていきましょう。


・延期する

 真っ先に思いつくのがこれでしょう。計画がちょっと甘かった、でも一ヶ月ぐらい伸ばせば完成するだろう……などと思ってはいけません。この判断も計画錯誤に陥っています。僕たちが計画を見誤ってしまう時、それは半年が7か月になる、とか甘っちょろいものではありません。9か月、1年、もしかしたら2年になるかもしれません。それぐらい僕たちは計画が下手くそなのです。もう一度書きます、その延期の判断は、計画錯誤に陥っています。

 また、延びれば延びるほど士気が下がります、飽きます、次のプロジェクトを始めたくなります、延期は癖になります。機会費用の損失も考えると、このカードを切るのは、もう少し他の選択肢を検討してからでもいいでしょう。


・人を増やす
 これは、プロジェクトの複雑度の影響を受けにくい作業、例えば、絵や音楽を人に依頼するというのであればうまくいく可能性があります。

 しかし、ソフトウェア開発のメンバーを増やすというのであれば悪手となります。詳しくは、「人月の神話」という古典的な名著があるので、興味があれば読んでみてください。簡単に言うと、遅れているプロジェクトに人を投入しても、速度が上がるどころかますます遅れるということが書かれています。新しいメンバーはすぐに戦力にならないどころか、サポートが必要なのです。コミュニケーションコストの増大も問題です。


・クオリティを下げる

 これはリスクがありますが、検討に値します。僕は、少々のバグがあっても誤字があってもシナリオの不整合があっても、完了しないよりはいいと考えます。ただ、これを選択するのは既に十分なクオリティがある場合に限ります。テストプレイをおろそかにしたゲームを出すのは不誠実で、今後の活動にも影響します。慎重に選択しましょう。


・仕様を削る

 タイトルでネタバレしちゃいましたけど、まずはこれを最初に検討しましょう。ソフトウェアの開発において、複雑度が2倍になると、開発難易度は2倍ではなく4倍になります。複雑度が3倍なら9倍です。大規模ソフトウェアの開発は、Microsoftを見てもわかる通り、経験を積んだプロの集団でも難しくなります。

 しかし、逆に考えると、複雑度が下がると難易度は指数関数的に下がります。10時間かかるゲームのデバッグをするのは悪夢ですが、1時間で終わるゲームであれば、2〜3日のデバッグでも十分な品質を保てるでしょう。仕様を削ると複雑度が下がるため、やっつけ仕事でさえも効果を発揮し、工数の短縮が望めます。初めてゲームを作る時は短編から、というアドバイスは的を得ています。

 また、ゲームというのは紙の上では面白いと思ったものが、実際に遊んでみたらクソゲーだったということが頻繁にあります。それに最初に仕様を決めた時、それらの仕様はただいいアイデアを並べただけに過ぎない、というのもよくあることです。今ここで精査すべきです。

 小説家は、文を削ってより良い作品にします。美術館のキュレーターは、何を展示し、何を展示しないかを決めることでより完成度の高い企画にします。同じように、ゲームデザイナーはどの仕様を残し、どの仕様を削るかを決めることで、より遊びやすく、より分かりやすく、そしてより面白いゲームにします。本当に10章ものボリュームが必要でしょうか? その転職システムはなくてもいいのではないでしょうか? 誰も選ぶことのない選択肢を消すことで、その差分の作業もなくせるのではないでしょうか? もちろん、芯の部分を削ってはいけません。慎重に、どれを削るのかを決めるのです。せっかく途中まで作ったのに消すのはもったいないと思うかもしれないですが、次のゲームで入れればいいのです。無駄にはなりません。


 仕様を削るという行為は、決して逃げの手段ではなく、より良いゲームにするために必要な行為なのです。

今週はMVのスクリプトをあーでもないこーでもないといじっていて特に見せるものがないので、今回は趣向を変えて、僕が意識してることを書いてみます。
いっぱいあるんだけど、ちょっとずつ書いていきますね。制作者向けですけど。

=============================================

エターなる。ゲームが完成せず、制作が頓挫しちゃうことですね。
せっかく時間を割いて作ってるんだから、作ったゲームにも日の目を見させてあげたいとはみんな思ってるはずです。


……ゲームを作り始める前、頭の中では完璧なゲームができていて、秀逸なアイデアもあるし、完璧なシナリオが完璧な演出で上映されるわけなんですよね。モチベーションもあがります!

でも作り始めると、予期しなかった作業、シナリオの矛盾、技術的な困難さ、スキル・敵・イベントの物量のせいで、モチベーションなんて台風時のビニール傘よりも簡単に飛んで行ってしまいます。前も書いた通り、クソみたいな作業が満載なので、モチベーションに頼って作業をするのは無理ゲーなのです。いつかは作業が止まります。


じゃあどうするかというと、意志の力で作業するという話になります。
でも僕の経験では、作業をしない日が出てくると、だんだんと再開に必要な意志の力が増えていきます。例えば2週間作業をしなかったりしたら、もう忘れてるし新しいゲームのアイデアはわいてくるしやる気は底辺だし、再開は難しいです。(統計を取ったことはないけど、長期間作業しなくてやる気がなくなってエターなるのは多そうに思います)

……ということは毎日作業をするのがいいですね。毎日作業してるけど完成しないというのは多くないでしょう。習慣にできれば完璧ですけど、それまではがんばって作業を続ける必要があります。

でもここで落とし穴があるんですよね。それは……


■意志の力は有限で、希少なリソースである


残念ながら、意志の力は無限ではないのです。意志の力は使えば使うほど減っていって、最終的には満足に作業もできなくなります。これは仕方がないことなんだけど、ここで大事なのは、自分もそうであるということを理解することなのです。人ごとじゃないですよ!

これを理解していないと、毎年の新年に「今年はゲームを○本完成させるぞ」と決意を新たにして、8月くらいになんだか恥ずかしくなったりするわけです。過去の僕のように。

計画する時は、自分ならできるという気がしてしまうんですよね。満腹の時には、自分はダイエットをやり切れると思ってしまうのと同じです。しかし、意志の力を信頼してはいけないのです。将来の自分は誘惑に負けるので、無策で挑むとだんだん作業しなくなってエターなります。何度もエターなった僕が言うのだから間違いないです!



■意志の力を減らさないような工夫をする


意志の力は、誘惑に抵抗したり、何かを決定したりすると減って行きます。意志の力が希少なものだと理解したら、それを減らさないような工夫をしましょう。

具体的には、誘惑をしてくるものを遠ざけておくのです。例えばゲームを出しっ放しにしていると、見るたびに遊ぶ誘惑に抵抗しなきゃいけないけど、しまっておけばその心配が減ります。実際に、チョコレートを外に出しておいた場合と棚にしまっておいた場合とで減り方を比べた実験があるんだけど、しまっておいた方が減り方が少なかったそうです。

逆に、PCは付けっぱなしにしておきましょう。作業しようと思っても、起動に2分かかるとかだと、めんどくささが勝ってしまうこともあります。とにかく、PCの前に座ることを簡単に、それ以外が難しくなるようにしましょう。




■望ましくない行動をとらないように自らを縛っておく

これは、将来自分が誘惑に負けるであろうことを見越して、先にそうならないように先手を打っておくことです。プリコミットメントというやつですね。

無駄遣いをしないように定期預金にするとか、クレジットカードの上限を低めに設定するとかも同じです。何度も言うけれど、将来の自分は誘惑に負けます。仕方がないことなのです。

僕はネトゲをしてしまうとハマってしまうので、友人に「絶対にネトゲはしない」と宣言しておきました。これでネトゲを始めてどうしようもない奴だと思われるのは嫌なので、効果があります。TVも捨てたし、PCもMacなので遊びにくくしてあります。

毎週制作ブログを書くと言っておくのも効果あります。何かしなきゃ、って思います!
とにかく、意志の力が弱い自分を誘惑から守るために、いかに工夫し、毎日作業できるかが肝なのです。「今日ぐらいはいいか」、将来の自分を、この言葉から守りましょう!


もっといっぱいあるんだけど、今日はこんなところで。

このページのトップヘ